新しい時代の金属材料への挑戦石器時代を経た人類は,やがて鉄を作ることを学びました。 中世に入り,錬金術師の試行錯誤から生じた化学的事実は,近代化学の基礎となる資料を残しました。 近代において,産業革命を引き起こした内燃機関は金属材料があるからこそ可能でした。 このように,金属あるいは金属材料は人類の文明の発展に大きくかかわってきました。 さらに,現代では,金属あるいは金属材料は
金属工学は,このような歴史の中で発展した最もよく体系化されている基礎学問です。 この基礎学問の上でこそ未知の分野を切り開くことができます。 金属工学科では,この材料研究で最も基礎のしっかりした金属工学を学び,それを武器として新しい機能を持つ材料,地球環境に適した材料およびそれらの製造法を研究開発します。 そのことを通して,材料開発における基礎的知識を有し,その応用にも長ける技術者・研究者を育成することが金属工学科の教育目的です。 金属工学科の学習概要金属工学科では,工学全般,材料および金属工学の基礎科目,さらにその応用科目を学習します(参照:金属工学科授業進行表)。 これらは学年の進行にしたがって専門性が増すように配置されています。 最近では特に金属工学科の卒業生の活躍分野が金属素材産業から全産業分野へと広がっていることから,材料全般および金属工学の基礎的科目の実力をつけることに重点を置いています。 材料工学および金属工学の体系から,金属工学科で学習する授業科目は,「金属の物理学」,「金属の化学」および「金属の材料学」の3つの学問分野に大きく分けることができます。
前2つの分野は金属材料に限らず,例えば半導体・電子材料,高機能機械材料,環境材料等の製造・制御などの物性研究の基礎であり材料科学の基礎です。 後1つの分野は,金属材料の進歩・社会的要求の変化に対応して最も敏感に変貌しつつある最先端の領域です。 なお,3年次より直接大学院へ進学する「飛び級」についても金属工学科では行っています。 卒業後の進路について最近の金属工学における研究領域の拡大と細分化,あるいは工業技術の著しい進歩のために,学部4年間だけでは金属工学の専門教育として十分とはいえなくなってきました。 そのため,大学院への進学が推奨され,実際に約80%の学生が進学しています。 また,求人についても,とくに大企業からの求人は大学院修士課程の修了者に重点が置かれています。 金属工学科の卒業生が主として進学する大学院としては,
2004~2006年の卒業生及び修士修了者の就職先を以下に示します(50音順)。
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