Metallurgy Group, Dept. of Metallurgy and Ceramics Science, Tokyo Institute of Technology
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Top > 授業案内 > 基礎専門科目(材料系)

材料系基礎専門科目一覧

科目名 推奨学期
金属の変形 4
応力とひずみの基礎 4
金属・合金の凝固 4
格子欠陥と転位 5
鉄鋼材料第一 5
軽合金材料 6
複合材料科学 6
金属の疲労と破壊 6
鉄鋼材料第二 6
材料製造プロセス 6

材料系基礎専門科目シラバス

金属の変形 ()
竹山 雅夫 准教授  大岡山 南8号館506室(03-5734-3138)takeyama@mtl.titech.ac.jp
推奨学期 4 単位数 1-0-0
講義のねらい 金属材料の力学的性質を考える際に問題となる,固体の種々の変形状態を主にマクロ的な観点から理解し,解析する手法を議論する。また,材料の変形と結晶構造との関係についても概説し,変形機構および強化機構について理解する。
講義計画
  • 変位(変位,テンソルとは)
  • 歪(主歪,せん断歪)
  • 応力(主応力)
  • 応力(応力バランス,モールの応力円)
  • 弾性変形(フックの法則)
  • 弾性変形(弾性係数,ヤング率)
  • 塑性変形(降伏現象)
  • 塑性変形(結晶中の欠陥)
  • 単結晶の変形(変形の幾何学)
  • 単結晶の変形(シュミットの法則)
  • 多結晶の変形(粒界の役割)
  • 多結晶の変形(テイラーの理論)
  • 高温変形(クリープ現象)
  • 高温変形(粒界の役割)
成績評価 講義中でのクイズ,期末試験。
テキストなど
  1. B. Jaoul,幸田成康監修「金属の塑性」丸善
  2. A. Kelly and G. W. Groves 「Crystallography and Crystal Defects」Longman Group Ltd.
  3. G. E. Dieter「Mechnical Metallurgy」McGraw-Hill Ltd. UK
履修の条件 特になし
担当教員から一言 金属材料の変形の基礎を理解するためには必須の講義です。

応力とひずみの基礎 ()
尾中 晋 教授 (,(045-924-5564),onaka@iem.titech.ac.jp)
推奨学期 4 単位数 1-0-0
講義のねらい 金属材料をはじめとする固体の変形を考えるためには,応力とひずみを理解することが必要になる。本講義ではこの応力とひずみについて,最も基礎的な事項から説明する。応力は単位面積あたりの力に,ひずみは長さの変化分ともとの長さの比に関係する量であるが,それらが多くの成分を持つ量,テンソルであることの理解を目的とする。座標変換による応力やひずみの成分の変化についての説明を含め,弾性変形における応力とひずみの関係,フックの法則までを扱う。
講義計画
  1. はじめに
  2. 最も単純な場合での応力とひずみ
  3. 面力と応力の定義
  4. 応力の性質
  5. 応力成分の座標変換
  6. 変形勾配とひずみ
成績評価 試験および授業中に行う演習問題への解答
テキストなど 配布する
履修の条件 特になし
担当教員から一言 材料の機械的性質(力学的性質)を考えるうえで必要な基礎について説明します。

金属・合金の凝固 ()
熊井  真次 教授 
推奨学期 4 単位数 2-0-0
講義のねらい ものづくりの基本である凝固現象について平易に解説します。金属や合金が液体から固体へ変態する際に生じる変化を、ナノからマクロまで様々なスケールで眺めてみたいと思います。また様々な凝固組織の生成機構やその制御法についても取り扱います。
講義計画
  1. 金属・合金の凝固を学ぶ意義と楽しさ
  2. 液相と固相の違い、過冷却、潜熱
  3. 純金属の凝固
    1. 固液界面の平衡
    2. 均質核生成、不均質核生成
    3. 熱流と結晶成長、デンドライト成長
  4. 合金の凝固
    1. 平衡状態図の利用法
    2. 溶質の再分配と偏析
    3. 組成的過冷却と固液界面形態
  5. 金属・合金の凝固組織 
    1. 固溶体型合金の凝固組織
    2. 共晶系合金の凝固組織とその制御
    3. 偏晶系合金の凝固組織とその制御
  6. 凝固を利用したものづくり
成績評価 期末試験の結果をベースに課題の提出状況、講義への出席状況を考慮して行います。
テキストなど 板書と講義中に配布する資料を中心に講義を進めます。参考書については講義中に適宜紹介します。
履修の条件
担当教員から一言 通常はすずかけ台キャンパスにいますので、事前に電話やメールで連絡をとってから来訪下さい。

格子欠陥と転位 ()
加藤 雅治 教授 
推奨学期 5 単位数 2-0-0
講義のねらい 材料強度およびそれを支配する格子欠陥について学ぶ。とくに転位の諸性質とその振る舞いについての基礎知識を講述し、材料強化機構を理解させる。
講義計画
  1. はじめに
  2. エネルギー、力と熱活性化過程
  3. 格子欠陥の種類と点欠陥
  4. 結晶のすべり変形
  5. すべり変形と転位
  6. 弾性論入門
  7. 転位の作る弾性場と線張力
  8. 転位に働く力
  9. 結晶中の転位
  10. 転位の増殖と切り合い
  11. 純金属結晶の塑性変形
  12. 強化機構
  13. 強度の温度・ひずみ速度依存性
  14. おわりに
成績評価 授業中のクイズ、および期末試験
テキストなど

教員が用意するプリントに従って講義を進める.参考書としては下記を挙げる.

  1. 加藤雅治,永田和宏 編: "解いてわかる材料工学II", 丸善 (1997)
  2. 加藤雅治,熊井真次,尾中 晋: "材料強度学", 朝倉書店 (1999)
  3. 加藤雅治: "入門転位論" 裳華房 (1999)
履修の条件 「応力とひずみの基礎」および「金属の変形」を履修しておくのが望ましい。

担当教員から一言 クイズでは電卓を使用する場合があるので持参すること。

鉄鋼材料学第一 ()
寺田 芳弘 准教授 
推奨学期 5 単位数 2-0-0
講義のねらい 鉄鋼材料における平衡状態図、連続冷却変態線図、恒温変態線図の読み方を学習する。これらの知見をベースにして、鉄鋼材料における熱処理過程とミクロ組織の関連を、総合的に理解する。
講義計画
  1. ガイダンス
  2. 鉄の結晶構造と格子定数
  3. 純鉄における相変態
  4. 鉄-炭素系平衡状態図
  5. 炭素鋼の標準組織
  6. てこの法則
  7. 連続冷却変態線図
  8. 恒温変態線図
  9. マルテンサイト変態
  10. マルテンサイト組織
  11. ベイナイト変態
  12. 炭素鋼の焼きもどし過程
  13. 合金鋼の状態図と組織
  14. 合金鋼における焼きもどし過程
成績評価 期末試験スコアに出席数を加味する。
テキストなど 教科書:鉄鋼材料(日本金属学会)
履修の条件 特になし。

担当教員から一言 この講義は「ミクロ組織」をテーマとしています。 複雑な計算式はありません。 毎回出席して、集中して講義を聴けば必ず理解できます。 過去の結果を見ますと、期末試験スコアは出席数に比例しています。

軽合金材料 ()
里 達夫 教授 (大岡山南8号館 207室,(03-5734-3147),sato@mtl.titech.ac.jp)
推奨学期 6 単位数 2-0-0
講義のねらい 主に非鉄金属材料を対象とし,塑性加工,熱処理,組織制御などの基本事項について解説し,さらに銅,アルミニウム,マグネシウム,チタン,ニッケル,複合材料など工業上重要な非鉄金属および合金について,金属材料学ならびに材料組織学的観点から理解を深めさせる。
講義計画
  • 非鉄金属材料の特性(歴史,特徴,用途)
  • 非鉄金属材料の塑性加工および変形挙動(加工・再結晶組織,変形機構)
  • 非鉄金属材料の高温変形および超塑性現象(変形速度,温度,変形組織)
  • 非鉄金属材料の時効析出現象(析出相変態,析出強化,析出組織)
  • 非鉄金属材料の回復・再結晶
  • 銅および銅合金の基礎特性
  • 実用銅合金の材料特性
  • アルミニウムおよびアルミニウム合金の基礎特性
  • 実用アルミニウム合金の製造プロセスと材料特性
  • マグネシウムおよびマグネシウム合金の基礎特性
  • チタン合金の材料特性と製造プロセス
  • ニッケル合金および耐熱合金
  • 金属基複合材料の製造プロセスおよび材料特性
  • 超急冷凝固合金の製造プロセスおよび材料特性
  • 特殊材料
成績評価 授業出席とクイズ,期末試験,レポート提出
テキストなど 教科書「非鉄材料」(講座・現代の金属学 材料編5) 日本金属学会)
履修の条件
担当教員から一言

複合材料科学 ()
若島 健司 教授, 長津田R2棟(精密工学研究所)916室(045-924-5058)wakashim@pi.titech.ac.jp
推奨学期 6 単位数 1-0-0
講義のねらい 異種材料(金属・セラミックス・ポリマー)の組み合わせによって作られる複合材料,特に高弾性・高張力の繊維素材を用いる繊維複合材料に関し,不均質・異方性体としての特色ある力学物性とその利用法を,材料学的な組織・構造の考察ならびに固体力学の初等的扱いを通じて理解させる。
講義計画
  1. 複合材料とは
    1. 分類と特色
    2. 木,竹,骨の階層的複合構造
  2. 複合の素材
    1. 物質の構造と性質
    2. 高弾性・高張力繊維(炭素・ボロン・炭化けい素・アルミナ・アラミド)
  3. 繊維複合材料の力学
    1. 繊維複合材料による構造体の設計概念(例:FRP圧力容器)
    2. 有効弾性定数の予測(フォークト則/ロイス則)
    3. 熱膨張,塑性および熱ラチェット変形
    4. 脆性繊維の破壊確率を考慮した一方向材の引張強さ
    5. 弾性異方性層板とその積層構成による特異な力学効果
  4. セラミックス-金属系複合材料
    1. 複合化プロセスと界面の諸問題
    2. 共晶合金の一方向凝固と繊維強化超耐熱合金
    3. 傾斜機能材料-その設計概念と応用
成績評価 数回の宿題および学期末試験
テキストなど プリント配布
履修の条件 特になし
担当教員から一言

金属の疲労と破壊 ()
肥後矢吉 教授
推奨学期 6 単位数 1-0-0
講義のねらい 材料の破壊と疲労に関する基礎,特に材料の「ねばさ」を表す破壊靭 性や耐久性を評価する疲労特性を求める時に必要な応力拡大係数(K)を理解 し,事例を示しながら求められるようにする。
講義計画
  • 応力ーひずみの関係,応力の種類と定義
  • 応力集中と亀裂のまわりの応力場
  • 応力拡大係数
  • 破壊靭性とその試験法,計測法
  • 疲労の評価に用いる基本的パラメーター
  • 疲労寿命と亀裂の伝播
  • 破壊と疲労のまとめ
成績評価 授業中のクイズ,および試験。
テキストなど 講議資料を用いるが参考書は適宜紹介していく。
履修の条件 短期間で破壊と疲労を順番に理解していくため出席と無遅刻は必須
担当教員から一言 理解を早める為に,講義中に例題を解くので計算機を使用する場合が ある。電卓を持参すること。

鉄鋼材料第二 ()
担当教官:松尾 孝 教授 大岡山 南8号館505室(03-5734-3585)tmatsuo@mtl.titech.ac.jp
推奨学期 6 単位数 2-0-0
講義のねらい 主に非鉄金属材料を対象とし,塑性加工,熱処理,組織制御などの基本事項について解説し,さらに銅,アルミニウム,マグネシウム,チタン,ニッケル,複合材料など工業上重要な非鉄金属および合金について,金属材料学ならびに材料組織学的観点から理解を深めさせる。
講義計画
  1. 合金鋼の状態図と組織(γ生成およびα生成元素,炭化物形成能)
  2. 中間試験および質問
  3. 純鉄,軟鋼および加工用薄板鋼板(降伏現象,焼入れ時効とひずみ時効)
  4. 一般構造用圧延鋼材および高張力鋼(フェライトバンド,制御圧延など)
  5. 機械構造用鋼(焼入れ硬化挙動,焼入れ性,臨界直径,臨界冷却速度)
  6. 鋼の表面硬化法(浸炭,窒化,表面焼入れ,ショットピーニング,オイルテンパー)
  7. ステンレス鋼(Fe-Cr系状態図,Fe-Cr-Ni系状態図,ステンレスの特徴と分類)
  8. 耐熱鋼(要求特性,ステンレス鋼と耐熱鋼,高温強化機構)
  9. 超合金(γとγ’,Ni基超合金の優位性,真空溶解と精密鋳造
  10. 学期末試験
成績評価 クイズ(毎回行い,出席表のかわりとする)。中間試験(鋼の熱処理までを範囲とする),期末試験
テキストなど
  • 教科書:鉄鋼材料-講座・現代の金属学 材料編4,日本金属学会
  • 参考書:(1)鉄鋼物性工学入門(2)
履修の条件
担当教員から一言 広い範囲にわたっての多数の事象を修得させる。特に鋼の熱処理においては,それぞれが相互に関連している。このため欠席すると,理解が困難となる。留意するように。

材料製造プロセス ()
,連絡教官:寺田芳弘 准教授 (大岡山南8号館 208室,(03-5734-3147),terada@mtl.titech.ac.jp)
推奨学期 6 単位数 1-0-0
講義のねらい 金属塑性加工法について,加工過程の力学的解析,加工機械及び材料科学的問題について講義する。
講義計画
成績評価
テキストなど
履修の条件
担当教員から一言




Department of Metallurgical Engineering,
Tokyo Institute of Technology
South 8th bld., 2-12-1 Ookayama, Meguro-ku,
Tokyo 152-8552, JAPAN